東武東上線のみなみ寄居駅は、2020年に開業した駅です。別名「ホンダ寄居前」と言われることからもわかるとおり、ホンダの従業員の方に多く利用されています。本記事では2021年4月現在、東武東上線で一番新しい駅である、みなみ寄居駅について紹介します。
目次
みなみ寄居駅の基本データ
まず、みなみ寄居駅の基本データを紹介します。
駅名 | みなみ寄居駅(ホンダ寄居前) |
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駅番号 | TJ35 |
出口 | 一箇所 |
ホーム構造 | 1面1線 |
隣の駅(上り) | 東武竹沢駅 |
隣の駅(下り) | 男衾駅 |
利用者人員数 | 1日平均1,675人(2023年度) |
他線への乗り換え | なし |
公式サイト | https://www.tobu.co.jp/railway/guide/station/info/7513/ |
みなみ寄居駅は、1面1線のシンプルな構造です。改札とホームは2階、ホンダの工場への通路は3階にあります。1階部分には、無料駐輪場があります。
なんといってもホンダの工場に直結した通路があるのが、みなみ寄居駅の大きな特徴と言えるでしょう。
みなみ寄居駅の出口ガイド
みなみ寄居駅には、改札が1箇所しかありません。3階に登るとホンダ工場への連絡通路、1階に降りると出口という構造になっています。
ホンダ工場への直通連絡通路
みなみ寄居駅3階に、ホンダ工場への連絡通路が設置されています。みなみ寄居駅で下車する人は、ほとんどこの通路を使って、ホンダ工場へ向かう感じです。
外から見ると、駅から山の中に入っていくような感じで連絡通路が設置されていますが、実際は、ホンダ工場へ繋がっています。
みなみ寄居駅の出口
みなみ寄居駅の出口を利用する方はほとんどいない印象ですが、一応、出口もあります。改札を出て、階段を降りると駅舎から出れます。駅前に商業施設や住宅などはなく、細い道が一本あるだけです。自動販売機すら見当たりません。
みなみ寄居駅周辺のバス・タクシー情報
みなみ寄居駅周辺には、バス停やタクシー乗り場がありません。駐車場と駐輪場があるくらいです。
ホンダの工場に行く以外でこの駅に降りるケースはほぼ無いと思われますが、駅を降りたら交通手段がないことは頭に入れておくとよいでしょう。
みなみ寄居駅のトイレ事情
みなみ寄居駅は、改札を出て3階にトイレがあります。ホンダ工場への通用口横に設置されています。
みなみ寄居駅が開設された経緯
みなみ寄居駅は、本田技研工業が東武鉄道に駅の新設を要望した結果、開設された駅です。ここからは、その経緯を少し詳しくご紹介します。
寄居町は企業誘致に力を入れている
みなみ寄居駅のある埼玉県大里郡寄居町は、企業誘致に力を入れています。現在、寄居町の広範囲に渡って稼働している本田技研の埼玉製作所寄居工場も、その成果と言えるでしょう。
埼玉製作所寄居工場があることによって、みなみ寄居駅も開設される運びとなりました。
ホンダ埼玉製作所寄居完成工場が2013年に稼働開始
ホンダ技研の埼玉製作所寄居工場は、2008年頃から建設を開始して、2013年7月9日に稼働開始しました。敷地面積が約95平方メートルという広範囲に渡った大規模な工場です。
本田技研の埼玉製作所は寄居工場のほか、小川町の小川工場、狭山市の狭山工場という3拠点体制となっています。
ホンダ埼玉製作所寄居工場に完成車の生産ラインが集約される
2021年を目処にしたホンダの生産体制見直しによって、今まで埼玉県狭山市の狭山向上にあった完成車の生産ラインが、寄居工場に集約されることになりました。
ホンダから東武鉄道へ駅新設の要望が出される
完成車の生産ライン集約により、寄居工場で勤務する従業員が増加しました。その結果、課題となったのが、従業員が通勤で利用する国道254号の渋滞悪化です。
本田技研は従業員のアクセス向上、道路の混雑緩和のため、東武鉄道に駅の新設を要望しました。最終的に、本田技研が建設費用を全額負担して、みなみ寄居駅が開設されました。
みなみ寄居駅は企業誘致の成功から誕生した駅
東武東上線の「みなみ寄居駅」は、2020年に開設された駅です。本田技研の要望によって開設が決まり、建設費用はすべて本田技研工業が負担しています。
ホンダの従業員が利用することを想定された駅です。駅周辺に商業施設や住宅などは見当たりません。今後も、ホンダの従業員が通勤で利用する駅として、役目を果たしていくことでしょう。